6/25犬猫めしセミナー(3)〜手作り食の基本②
6/25に受けたセミナーの備忘録的記事です。
過去の記事はこちら。
II手作り食の基本
1.「生食」のイロハ
③内蔵類
手作り食において不足しているのは様々な内蔵類です。野生の状態では、真っ先に口にするのが内蔵類だと言われているほどに重要なものです。特に腺組織を含む甲状腺や胸腺、副腎などは重要です。週に1〜2回は入れると良いそうです。
④野菜と果物
植物には、犬や猫たち作ることの出来ないファイトケミカルが含まれています。また、生の野菜には酵素が含まれています(スプラウトや大根、カブは酵素が豊富に含まれています)が、まとめて冷凍してしまうと、家庭用冷蔵庫はゆっくりと冷凍するので、解凍する時に組織が壊れてしまい、栄養価がぐんと落ち、酵素も失われてしまいます。旬のものを2〜3種類で良いので、毎食毎に細かく刻んだりフードプロセッサーにかけてから与えましょう。
緑黄色野菜には抗酸化物が豊富に含まれています。抗酸化物が豊富な食材は、加熱するとその抗酸化力がアップします。色が鮮やかな食材は加熱すると良いでしょう。ただし、電子レンジを利用するとその抗酸化力がほとんどなくなってしまうことが分かっていますので使用しないようにしましょう。
※注意
ネギ類、チョコレート、ブドウ、カシューナッツなど、動物に与えてはいけない食べ物には十分に注意しましょう。
ナス科の野菜は必ず火を通してから与えましょう。
ホウレン草にはシュウ酸がたくさん含まれているので、茹でた後に水にさらしてから使いましょう。
甲状腺に問題を抱えている子にはアブラナ科の野菜は与えてはいけないそうです。
⑤「生肉」以外の動物性タンパク源
卵…タンパク質の栄養的価値が最も高く、消化も良い。
※卵白にはアビジンという成分が、卵黄にはビオチンというビタミンB群の一つが含まれています。アビジンはビオチンの消化管での吸収を阻害する働きがあります。その為、生の卵を与えると、ビオチンの欠乏症を引き起こすと言われています。しかしながら、腸管内の微生物によってビオチンは作られたり、卵黄内にも充分な量のビオチンが入っているので、欠乏はほとんど起きないと思われます。どうしても気になる場合は、卵黄のみ生で、卵白は火を通すなどしてから与えましょう。
※抗生物質を与えている時は腸内の微生物は死んでいるので注意。
牛乳/乳製品…先生のオススメ 帯広の「おもいやり牛乳」生なので酵素が豊富。
魚類…良質なタンパク質を供給。肉の脂肪には含まれない脂肪酸のα−リノレン酸、EPA、DHAを供給。魚は鮮度が大切です。買ったその日に与えるようにしましょう。また、保存状態が悪いと細菌の増殖を招き、魚に含まれる遊離ヒスチジンからヒスタミンが作られます。その結果、アレルギーを引き起こす場合もあります。特に鰺や鯖などの赤身の魚はこのヒスタミンが増えやすいので要注意。また、魚ではアニサキスという寄生虫に注意が必要です。アニサキスは塩水に浸けたり、マイナス20度以下で冷凍したり、加熱すると死滅します。
※和犬には認知症が多い。→魚、魚油で予防効果がある。
⑥与える肉の量
体重の2〜3gを目安とする。
タンパク質量では体重当たり2〜3g(猫は4〜6g)。
ex.体重10kgの犬→30gのタンパク質が必要。→肉の20%がタンパク質なので150gの肉が必要。
※ただし、大きくなればなるほど与える肉の量は減る。
※あくまでも、目安であり、実際に必要な量は個体により違ってくるので、様子を見ながら調整する必要がある。
⑦食材の割合
動物性食品:植物性食品=犬 6:4〜8:2、猫 7:3〜9:1
※犬8:2や猫9:1は内蔵がきちんと入っている場合。
※重さの比率ではなく、見た目の比率。重さで量を決めてしまうと野菜が多くなってしまうので良くない。
⑧植物油の利用
酸化しにくい油:脂溶性の抗酸化物が豊富な食材(人参、トマト、カボチャ、ホウレン草など)は油(オリーブ油やゴマ油)で炒める。
酸化しやすい油:被毛やアレルギーに有効。(魚油、エゴマ油、アマニ油、シソ油など)
本日はここまでm(_ _)m
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